この「半熟スパニッシュオムレツ」を食べずにマドリッドは語れない
突然ですが、スペインの家庭料理って食べたことありますか?
有名どころでいうとガスパッチョ(トマトの冷製スープ)とかスパニッシュオムレツ、実はパエリアも立派な家庭料理なんですね〜。
で、私はそういう家庭の味を感じるタパス(日本でいう”おばんざい”みたいな感じ)が大好きで、気づくとそれ系のタパスが食べれるバルをいつも探しています。
そう、久しぶりに来たマドリッドでも無意識のうちに来ちゃっていました・・・
手づくりの味しみる、半熟スパニッシュオムレツが食べれる店に!
Malasaña(マラサーニャ)という、マドリッドのヒップスター地区に位置するこちらのバル。
昼間でもなぜかカーテンが半閉め状態なのがいつも気になります。
このお店のイチオシは何を隠そう、スパニッシュオムレツ。
スパニッシュオムレツは卵・じゃがいも・玉ねぎ・オリーブオイルで作られるとってもシンプルな料理なのですが、作る人によって硬さも違えば厚みも違う、オリジナリティーのある味が売りでそこがミソ。
結構いろんなところでスパニッシュオムレツを食べてきたが、ここのバルのオムレツは私の舌をうならせる旨さなのだ。
私が行ったのは木曜の午後17時すぎだったので、ちょうどランチ時のピークが去った後でいくつか空席がありました。
それでも10分もたたないうちにあれよあれよと席は埋まり、いつの間にか満席になる人気店。
ここのバルはほんといつも混んでいるので、時間帯を見計らって行くことをおすすめします。
でも基本的に日本の食事時間(昼12:00~13:30 / 夜18:00~19:00)の間はそんなに混んでないです。
ちなみに、ベストは私が行った17時すぎ。
昼食後でスペイン人は誰もいないし、観光客もまだディナーには若干早い時間なので。
このバルがなんでこんなに有名なのかと言うと、開業120年以上のめちゃくちゃ長い歴史を持っているんです。
かなり長寿ですね。金さん銀さんより歳上です。
この写真をよーく見ると、壁一面にビンが飾ってあるの分かります?
これはビールやワインの空き瓶で、ラベルの違いで時代を感じられるのが見所なんです。
こういうのはミュージアムでは見れないリアリティーな歴史がありますからね。
歴史の話はそこそこに、タパスにテーマをうつして参ります。
Mojama de atún extra de Barbate - 12€(約1,560円)
マグロの塩漬け。
しかもBarbate(バルバテ)っていう、一流のマグロ産地で有名な場所から来てると言うではないか。
これは注文せずにはいられないだろう・・・
塩っ辛いので、添えてあるアーモンドとPico(極小の固いパン)と一緒にちょっとづつ食べていきます。
ビール、ガンガン進みます。
一品目で余計に食欲にエンジンがかかったところで、もう出しちゃおうと思います。
・・・おっ?
でもやっぱりもう少し渋っちゃうw
こちらはスパニッシュオムレツを頼むともれなく無料でついてくるバゲットと、ビールを注文するとこれまた自動的に無料でついてくるタパスです。
やっぱマドリッド最高。
そういえば、バルセロナには1杯+無料タパスの文化がなくてよく文句を言っていたことを思い出しました。
※マドリッドでもパン代をチャージする店や、タパス付けてくれない所もたまにあります。
じゃあ今度こそ行きますよ。
・・・!!!
Pincho de tortilla - 2.99€(約388円)
トルティージャ de パタタ〜っ!(スペイン語でスパニッシュオムレツのことをこう呼びます)
マドリード行きが決まってから待ち遠しくて仕方がなかった。
やっとこの瞬間が来ました。
このなんとも言えぬ半熟加減・・・
もうこの汁だくならぬ、玉だくがはみ出ているのにお気づきでしょうか。
もう少しヨリで見てみましょう。
ナイフなしでフォークだけで切れる柔らかさ。
中のじゃがいもはホロッホロで、玉ねぎの甘みがしっかり効いたお味。
うっ、うますぎるぅ〜!
お皿の上に流れてしまった卵も残さずしっかりバゲットでぬぐって食べましょう。
これがスペイン流です。
ちなみに、私は今回ピンチョ(一切れ分)を注文しましたが、もし4人以上であればUna entera(ホール)で頼むのをおすすめします。
もう一品とりあえず頼みたかったので・・・
Alcavhofas a la parillada - 13.95€(約1,810円)
アーティチョークのグリルも注文しました。
周りにいた他のお客さんがこぞって食べてたのと、店員さんに「トルティージャ以外のおすすめは?」と聞いたらこれだと言うので。
味つけは岩塩のみで、アーティチョーク本来の味とオリーブオイルの風味が心地よい一品でした。
日本では中々食べれないと思うので、スペインに来たら是非トライしてみてほしい一品です。
Pilsner Urquell - 3.49€(約453円)
このバルの面白いところは、ビールがなぜが全て外資系。
というのも、マドリードのバルは大体がMahou(日本でいうアサヒビール的な存在)を取り扱っているんですよね。
でもここのバルは、このチェコ産のピルスナー・ウルケルや、ギネスビール、ブリュードッグ(スペインのバルで見かけるのはかなり稀)なんかを置いてます。
私のようなビール好きにはたまらないバルです。
もちろんワインの種類も豊富なので、ワイン党の方も十分楽しめるのでご安心を!
せっかくスペイン来たらならワイン飲みまくりたいですからね。
勝手に総合評価
フード:★★★★★(玉だくスパニッシュオムレツはここでしか食べれない)
プライス:★★★★☆(基本若干高め。でもオムレツはやたら安い。)
オシャレ度:★★★★★(モダンお洒落ではなく、アンティークを感じられる)
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